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シリア編 風呂上りに
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はいこんにちはー今回は、シリアです。 シリアといえばシリコンとドリアを足して汁粉でかき混ぜたような
名前の国で、その首都ダマスカスは歴史のあるとても良い街でした。
ガンタンクの走っていた(ウソ)レバノンからやってきた時は
同じ中東の国だけにザクぐらいはいるだろうと思っていましたが、
どっこいシリアはホワイトベース並に良い人ばかりの国でした。

乗り合いタクシーに乗れば、“おまえは外国から来てくれたお客だから”
といっておごってもらったり、飯を食ってると隣のおっちゃんが知らぬ間に
おごってくれていたりと至れり尽せりでした。

さてそんなダマスカスで楽しみにしていたのが“ハマム”です。
これは、垢すりをしてくれる銭湯のことです。
ちなみに、擦ってくれるのは、垢だけでなく皮膚まで擦り取ってくれそうな
屈強なおっさんです。てなわけでホテルの従業員にオススメのハマムを聞き、
期待に胸を膨らませ、市場の中にあるハマムに突入しました。

まずは蒸し風呂です。ハマムに来る日本人は珍しいのか、
となりに座ったおっさんに早速話かけてられて、
ナカタの話などで盛り上がりました。盛り上がってボルテージがあがるのは
分かるのですがおっさんはドンドン近づいてきてアルゼンチンのシメオネばり
の密着マーク状態です。そこにイランから出張できているという
ダエイとバゲリそっくりの(ちゅーか全員ダエイとバゲリに見える)
おっさんコンビまで参加してきて、1対3の数的有利に持ち込まれてしまいました。

この状況はジダンにも回避不可能でしょう。ただでさえ暑苦しい蒸し風呂なのに、
むさ苦しさのボルテージが沸点に達しています。

しかものぼせて来たのに全く持ってタイトマークをかわせず、脱出できません。
しばらく経ち、カテナチオから開放され、垢すりをしてすっきりして店を出ました。
すると店を出たところでさっきのおっさんらが何処で買ったのかボールを抱えて
笑顔で手招きしています…“風呂から出たばっかりなのにこいつら…”
と思いながらも小心者の僕は、断リ切れず、すっきりした直後にサッカーを
してしまいました…結局、案の定汗だくだくになり汚くなってしまいました。

そして連中に誘われるがまま、延長戦とばかりに、再度ハマムに入ることになり、
グデグデになったのでした。さらにそれでも決着がつかず、PK戦とばかりに、
一緒に夕食に行くことになり、その後2時間ディナーと言う名の軟禁にあったのでした…

結局延長、PKとゴチになったにも関わらず、
不思議な敗北&疲労感に包まれて帰途についたのでした


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