レバノンへGO!(01/6/28)


      
昨年レバノンで行われた、日本が優勝したサッカーアジアカップはレバノンで
行われました。そして、TV解説者として現地にいったセルジオ越後は言っていた。

「レバノンは安全ですよ!来て見ればわかりますよ。」と。

ということで、全く持ってレバノンになにがあるかもわからず、
ただ、パスポートにハンコを貯める為と安全かどうかを確認する為に、
僕はレバノンへと飛んだのでした。

本当は、陸路で移動したかったのですが、日程が日程なもんで、テヘランから
レバノンの首都ベイルートまでは、イラン航空を使いました。
このイラン航空の国際線を買うのがまた一苦労で、
VISAカードを使おうと思ったら 軽く不可で、
使えるのはマスターとユーロップ(イラン人発音)のみ。
持ってはいなかったけどもトラベラーズチェックなら、換金するのに10日間かかる
と言われました・・・

VISAとJCBしか持っていなかった僕は、VISAが駄目と聞いたので
試しに、JCBを出してみましたが、軽くあしらわれ、投げ返されました。
というわけで、ドルキャッシュ140$でテヘラン⇒ベイルートのチケットを
購入しました。

ちなみに、国際線はこんなにしますが、国内線は激安で
大体1−2時間の飛行時間で10$くらいでした。
めちゃ安です。

さてさて、なんとかチケットをゲットして空港にいったのですが
フライトは朝5時。空港についたのが夜5時。と軽く12時間待ち・・・
イランの飛行場は免税店も立ち食いそば屋なみに小さくみるべきものなし。
とりあえず、やることなくただひたすら時間の過ぎ去るのを待つのでした。

イランに入ってからは横になって寝るよりも椅子で寝ている方が多い気がします。
初日の空港ベンチ、2日目の夜行バス、4日目の夜行バス、そして本日の空港ベンチ。
ベッドで寝たのは3日だけでした。
そんなことはさておき、いよいよフライトです。

リムジンバスみたいのに乗せられて飛行機までいきました。
目の前にはスイス航空などの立派な飛行機がありますが軽くスルー
どこまで行くのかこのバスは。
っていうくらい、奥地に連れて行かれ、ついには
併設されている国内線空港の敷地内へ。
さらにさらにバスは止まりません。一体どこまで・・・
と思っていたらやっと小さな飛行機が見えてきました。

やばい・・・

見た目に明らかにやばい香りがします。
ミャンマーで乗ったときよりも危険な香りがします。
ゴルゴ13に照準を合わされたくらい
やばい香りが立ち込めています。

まずは見た目
明らかに旧ソビエト製

そしてなぜか外にリベット打ちまくってあり継ぎ接ぎだらけです。

写真を撮ろうとしたのですが、軽く取り押さえられ危うく
カメラがボッシュートになるところでした。
ですのでお見せできませんが、例えるならば
バンジ−ジャンプのロープが一度ぶち切れ、
それを縫い直したロープで今まさにジャンプ台に立たされている

感じでしょうか?例えがイマイチでしょうか?

かなり不安なものが頭をよぎります。
しかもどういうルートを通るのかよくわかりませんが
イランとレバノンの間にはイラクがあったりします。
いやはや・・・

さて機内へ。やばいっす。
なんか空気がよどんでる気がします。
しかも、この機内の座席は、全てリクライニングが逆リクライニングなのです。

後ろにはビクとも動きませんが、前には豪快に倒れます
ネパールのバスで不毛な戦いをしたことが偲ばれます。

なんの為に前に倒れるのでしょうか?
緊急着陸用でしょうか?
スチュワーデスは当たり前のように、空いている席の背もたれを
前にバンバン倒して回ってます。

僕の前の席も空いていたので倒されました。
これは、機内食は出さないぞというメッセージなのでしょうか?

そんなこんなで、一人でマジビビリしながらの離陸。
これまたプロペラ機でなかなか離陸してくれません。
やっと離陸したので、これはもう寝て恐怖心を忘れるしかない
と思ったのですが、マジでビビッテるときってものは寝られないもんで
飛行機がガタッと一揺れするごとにビビッテました。

そうこうするうちに朝6時くらいに朝食が出てきました。
するとスッチーは、僕の前の席を建て直してました。
こんな面倒なことをするのには一体何のメリットがあるんでしょうか?

さてまずい機内食を遺憾ながら残し、しばらくしていると
飛行機は朝靄に煙るベイルートの空港へ無事着陸しました。
ちなみに、着陸後の逆噴射ブレーキ時に
シートが前に倒れてきたのは言うまでもありません。

さて、旅を始めて9日目にしていきなり3カ国目、レバノンへ入国。
レバノンへくる前に出会った人が、今ならレバノンビザは無料だよ。
と言っていたのですが、軽く17$くらいを請求されました。
無料でしょ?っていうと陸路の人はね。っていう答えが返ってきました。

あー騙されました。元々来る気もなく早々に出る予定の国に17$は・・・
と思っていたら、目の前で韓国人がコソコソいって金を払わずに
通過しようとしています。急いで彼を捕まえて聞くと
48時間以内ならトランジットビザがタダ
らしいということを教えてくれたので、僕もそれをゲット。
無事、レバノン入国を果たしたのでした。

さて、イミグレを出て綺麗な空港内を市内へ向かうバスを探して
歩いていました。しかし全くバスが来る気配なし。
空港の職員誰に聞いても、バスはない。タクシーで行け。
とのこと。

仕方がないのでタクシーを見つけると激高で
なんと市内まで10kmくらいで15$もするらしいのです。

歩き方にもそれくらいの値段が書いてあります。
ボッタくられてる感じではなさそうですが、高すぎます。

イランだったら飛行機乗れてます
または、夜行バスで4000km移動できています。
しかしそんなこといっていたら空港に足止めなので
一番安くて、一番弱そうな人を選び、市内へ向かうことにしました。

ベイルートはかなり交通量が多く、中東とヨーロッパの交じった
感じのする町でセルジオ越後の言うとおり安全な感じでした。

しかし
途中信号待ちをしていると、
ゴゴゴゴッー
地響きがするので なんだ!?
と思っていると、

戦車が車の横を走り去っていきました・・・

装甲車じゃありません。戦車です。
不安がよぎります。こんな街中で戦車って・・・
なにか勃発したんでしょうか?

運ちゃんもいやー最近色々あってねー
見たいな感じで言ってます。

変わりやすい中東情勢ですから、出発前の10日前とは違ってなにか
おきているかも知れません。

と、いきなり登場の戦車にビビリながらも街中へ連れて行ってもらいました。
そして、海辺で下してもらい、海岸沿いを散歩していました。

ここは、なんとなくカリフォルニアのビーチっぽいかんじで(行ったことないですが)
ジョギングしているマダムなどが目に付きます。

なんだかほっとする光景です。女性が一人でジョギングできるくらいだから
安全なんだなーと思っているとまたも地響きが・・・

すると今度は、兵隊さん御一行が銃を抱えて隊列を組んで
僕を追い抜いていきました・・・

いやはやどうなっているのでしょう。
単なる訓練にしては、あまりにリアルすぎます。

繁華街へ行こうとして道をフラフラ歩いていると、今度は装甲車発見!
装甲車の上には機関銃をいつでも発射できます状態の兵隊さんが・・・

と、危ない目には全くあっていないのですが 
セルジオ越後発言のイメージが強かったので度肝を抜かれまくりの
レバノンデビューでした。

と、びびった印象を書きましたが、兵隊さん達以外は、本当に落ち着いた感じの
するところでした。フォローまでに・・・行けばわかります。
と結局セルジオ越後と同じことを言ってしまう自分がいました。



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