神頼みなフライト

             これは、タイではなく、タイに向かう時のエピソードです。
成田からパキスタン航空にのりました。この飛行機がかなり
イスラム色豊かで、離陸着陸の際に前方のスクリーンには
飛行機が無事離陸するシーンや着陸するシーンが流れ同時に
機内にコーランが流れます。そんな神頼みなフライトをさら
に神に頼みたくなるような出来事が次々に起こりました。

まずは、離陸の際に頭上の荷物入れがバッカッと開きボカボカ
荷物が墜落して来るのです。機体が古いせいなのかなんなのか
分かりませんが痛い思いをしている人がかなりいました。また
この飛行機はフィリピン経由なのでマニラで一回着陸するので
すが、この時も荷物入れが開き、なだれが起きていました。
開くとこが同じなので被害者は同じ人々でした。

さてフィリピンを離陸してしばらく経つと僕の席の6つぐらい前の席
の上から今度は、違うものが落ちてきました。その席だけだったのですが
なんと、酸素マスクが落ちてきたのです。その席にいた人は
当然自分だけ落ちてきているとは思わないので、飛行に何か
トラブルがあったと思い一人で「うわあっ」とか言ってパニック
になっていました。しかし酸素マスクが落ちてきた人の席が
正常なのか、落ちてこない方が正常なのか分からない所が怖い
気もしますね
。実はかなりやばい状況だったかもしれないし。

さて、コレは僕の知り合いが体験した話なのですが、同じく
パキスタン航空にのった時の話。窓側の席になり着席しました。
ふと気付くと席と窓の間の床に何やら置いてあるのです。不
思議に思い持ち上げてみると透明な板でした。何だろうと思い
つつも取りあえず下に置きました。そしてふと外を見ると何
やら違和感を感じるのです。次の瞬間!!彼は気付きました。

さっきの透明な物体は、飛行機の2重窓の内側がはずれて下
に置いてあったものなのでした。その後彼はなんだか怖くな
一応手で内側の窓を押さえながら飛んだそうです。

これでも事故らないのは、アラーが偉大だからとしか言い様がありません!?



神頼みなドライブ

             いよいよタイに着きました。機内で知り合った人が赤いバスでカオサンまで
行けるというので、金魚の糞の如く彼の後をついて行きました。ちなみにカ
オサンとは超有名な安宿街のことです。時刻は夜の12時ぐらいです。しかし
この時のタイはバブル絶頂期で活気に満ちあふれ道路も車がガンガン走って
いました。しばらくすると59番と書いてあるバスがカッ飛んできました。しかし
何やら様子が変です。バンバンフカシながらやってきて完全に停車することな
くスピードを緩めるだけでした。その間に降りる人は降り、乗る人は乗らなく
ては、なりません。しかもなにやら運ちゃんは機嫌が悪いのか、まだ人が乗って
いる途中なのに、ブーンと出発してしまったのです。気付くと僕の一緒に行った
友達がドアに挟まれ完全に乗れずにいて、今にも振り落とされそうでした
結局彼は次のバス停まで必死にバスにしがみ付いていたのでした。

しかしこのバスはここからが凄かったです。夜なので道が空いてることもあり
飛ばしに飛ばすのですが、バスのくせに乗用車とかタクシーとか抜きまくるし
ちょっとでも遅い車があるとパッシングしてアオルのです。色々なリズムでクラ
クションをならしまくります。プルッププップーなんて陽気に鳴らしときながら
運転はえげつないぐらい激しい
のです。とにかく急ブレーキ、急ハンドル、
ロケットスタート
の連続です。さっきまで神頼みなフライトだったのに今度は
神頼みなドライブ
になってしまいました。タイは仏教国なので取りあえず釈迦に
無事故を祈りました。しかしこのバスは客もたくさん乗せているのに何故こんな
に早いのでしょうか?ニトロエンジンでも積んでいるかのような速さでした。

だんだん席も空いてきて僕は座っていたのですが、
友達はまだ座れていませんでした。
そんなとき工事中の場所があり、チョットした段差というか坂がありました。しかし
運ちゃんは、気付いているのかいないのか、そのままの勢いで突っ込んでいったのです。
するとバスは、ジャッキー・チェンの映画のように、豪快に飛び跳ねました
本当にすごく飛び跳ねて、体が一瞬、宙に浮いた感じがしました。そしてボーンと
音を立て着陸。そのまま勢いを殺さず爆走。「いやー凄かった」と友達に言おうと
したら友達がいません。気付くと頭を押さえてうずくまっています。「どうした」
と聞くと彼は「今のジャンプで天井に頭を打った」と答えました。彼は僕以上に
体が宙に浮き天井にヘディングをかましてしまったのでした。

初めてきた国で、初めて乗った乗り物が、こんな感じだったのでタイのバスは
みんなこんなのかと思いましたが、その後、タイでは何回もバスに乗りましたが、
こんなに激しいバスはありませんでした。
なんとも貴重な体験をさせて頂いたアジアデビューの日でした。

黒焦げ日本人

            これは、ピーピー島と言う島での出来事です。僕は友達と二人でこの島に
行きました。日本をでる時は二人の顔色にさほど差はなかったのです。
しかし友達のSはみるみる黒くなっていきます。彼は日に焼けやすい体質
なのかもしれません。日中はビーチでのんびりしていたせいもあり、彼の肌は、
既に日本人の域を遥かに越えていました

宿はコテージみたいな所で2人で泊まっていたのですが、朝起きて隣のベットに
真っ黒なSを見ると、一瞬誰か違う人の部屋で寝てしまったのではないかと思う
ほど驚かされるのでした。
Sは、「もしかしたら夜寝てる間も黒く、焦げていっているのでは」
と下らない想像が本当に思えるぐらい真っ黒になっていたのです。

そんなおり、島のタイ人と仲良くなり一緒に写真をとろうと言う話になりました。
そこで、Sはそこらを歩いている人に写真をとってもらおうと、カメラをもって
日本人らしき人に「すいませーん」と話しかけたのです。するとその人は、
てっきりSのことをカメラを売りつけに来たタイ人だと勘違いして話も聞かずに

      「ノー!ノー!」

と断って来るのです。そこでSが「日本人なんですけどー」と言うとその日本人は
ビックリしたように「オウ!ジャパニーズ?」とまだ、英語で話しかけられていて
トコトン間違えられていました。確かに一緒に行った僕でさえ
日本人に見えない時があったので、いたしかたないことなのでしょう。
この場を借りて天然でネタを提供してくれたSに感謝します。

インチキ身分証明書

            国際学生証。それは海外でも学割の効く素晴らしい学生証。しかしアジア
では、あまり通用しない傾向あり。と言う代物です。
これは、カオサンでは有名なのですが、この通りに机を一つポンと
置いてその上に国際学生証を作っている人がいます。もちろんこん
な所で作るのですから偽物です。自分で、名前、生年月日、国籍、
大学名を紙に記入し写真を渡し、15分ぐらいぶらぶらして戻って
来ると学生証が出来上がっているのです。自分で記入して、照合する
身分証明書は何もいらないということは、名前も年齢も大学名も全て
自分で作れる
のです。この時は、僕は、ちょうど本物の国際学生証が
切れそうだったのでパスポートの書いてある名前と生年月日を記入し
ました。しかし大学名を書く時に、何処か賢い大学を書こうと思いま
した。オックスフォードやハーバードを書こうと思いましたが、その
スペルが分からないくらいアホな僕だったのでした。東大は、なんか
書くのがしゃくだったし、と言うことで僕が選んだ大学は北京大でし
た。Beijing Univ.です。この全く意味不明な選択が後に中国に赴い
た時にかなり役に立つとは、この時は全く気付かなかったのですが。

他に作っている人の物を見たら、アントニオ猪木がいたり、ばかだ大学
なんてバカボンのお父さんの出身大学
を書いている人もいました。

本物の学生証、顔が怖いので処理しました。


偽物学生証、区別がつかないくらい精巧




インチキ身分証明書2

            これまた、インチキ身分証明書の話です。上の学生証に続きまたもや
ネタ作りのために作ってしまったのがジャーナリストの身分証明書です。
これは使い道がないのですが、なんとなく話のネタにはなります。他にも
国連の職員の身分証明書なんてのもありました。全くどこまで進化
するのでしょうか。その内FBIも作れる様になるのでしょうか?

  
プレスカード。これまた顔が怖いので処理しました&プレスカードの裏側





    
ジャーナリスト身分証。これまた顔が怖いので処理しました&裏側






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