リンクに舞い降りた天使


        これは、数年前の冬の出来事です。
以前からアイスホッケーの試合を見てみたいと思っていた
僕は、友人3人と計4人で試合を見に行くことにしました。
前売りでチケットを2枚手に入れてあったので後2枚は
日券
を会場で買うつもりでした。

さてさて、会場につきました。僕は前売りを持っていたので
入場口へまっすぐ行き、友人のうち2人は入場口の隣にある
チケット売り場に並んでいました。さて僕が入場しようとす
ると何故か改札を通り抜けられてしまったのです。
手には半券の切られていないサラのチケットが・・・。

僕は急いで当日券買おうとしている友人の所へ行き、券を手
渡しました。(改札の裏っ側から渡しました。)
そして、中で友人が入ってくるのをまっていたのですが、友
人中々入ってきません。そしてやっと入ってきたと思ったら
さっき僕が手渡した入場券を手に持ったまま、新たに当日券
を買って入ってきたのです。

友人は僕がまさか半券を切られないで、入場出来てそのチケ
ットを手渡したとは、露ほども考えずに、

「なんでチケットなんか手渡すんだコイツ」

と思い、当日券を買ってしまったのです。ちゅーわけでチケ
ットが2枚あまってしまいました。(もう一人の友人も見事に
僕の先導?のもと突破してきたから)
そこで僕は、入場口に戻り、

「すいません外に落とし物したので取りに行って良いですか?」

と言って友達が買った当日券の半券を見せて外に出ました。
そして当日券を買っている人に¥1500のチケットを
¥1000で売ってあげたのです。

よい事をした気分でした。
この時点での僕らの収支。
前売券 ¥1200x2=¥−2400
当日券 ¥1500x2=¥−3000
売却券 ¥1000x2=¥+2000
合計          ¥−3400

不思議と¥2000もをしてしまいました。

さてさて、ちょっとしたハプニング?の後は、楽しみにしてい
た試合です。試合前のアップがはじまりました。試合前のアッ
プを見ているだけでもかなりの迫力でした。試合へのボルテー
ジが上がっていきます。そしてアップが終了しました。



選手が一回ひきあげていき、さぁ試合開始!って時に重大ハプ
ニングが発生
しました!!

それは、リンクの整備不良で氷に大きな溝ができてしまったの
です。そして懸命の復旧作業にも関わらず、リンクの期限は直
りませんでした。そして、館内放送で重大発表が!

「本日の試合はリンク状態不良のため中止になりました。」

なんとも感情のはいってない放送でした。
さらに

「入場料は、チケットの半券と引き換えにお返しします。」

この放送に僕はリンクにもまさる不良となってしまったのです。
なぜなら、僕と友人Aは、

ついつい改札を突破してきてしまったわけで
その券を誰かに売ってしまってあるわけで、
とうさん半券がありません。
(北の国から風に)

という訳でお金が戻ってこないのです。前売券は¥1200で
購入しました。しかし¥1000で売ってしまいました。その
お金が戻ってこないと¥200損してしまいます。みんなは
¥1500はらって¥1500返ってくるので(前売りの人は
¥1200返ってくる)損しません。

そこで不良と化した僕は、入場口のところに行き、
僕;「半券無くしたんですが・・・」と言いました。
すると、チケット代返済でテンテコ舞いの係の人は
係:「では、名前を書いて下さい。お返しします。」
と忙しそうに言うのです。そこで野人番長は、なんと!

自分の想像で適当に名前を4人分書いてしまったのです。

しかも謎に、住所&電話番号などは一切必要なしなのです。
かくして、野人越後屋は、¥1500x4=¥6000をゲット
してしまったのです。越後屋、お主も悪よのーぐふぅふぅふ。
当日券を買った友人は、当然別に、払い戻してもらってました。

最終的な収支
前売券     ¥1200x2=¥−2400
当日券    ¥1500x2=¥−3000
売却券     ¥1000x2=¥+2000
払い戻し当日券 ¥1500x2=¥+3000
越後屋のおかね ¥1500x4=¥+6000
合計      ¥+5600=¥5600の儲け。

というわけで、ダフ屋のごとくチケット売り飛ばしたり、わけの
わからないコジツケで¥6000もゲットしてしまうというまさ
暴力団さながらのことをやってのけてしまった一夜でした。
その後、ゲットしたお金でみんなで美味しいものを食べました。
やはり、人間どんな状況に陥っても頭を使うと生き延びられるん
だなーというサバイバル技術を勉強させてもらいました。

勉強させてもらってるのに報酬も頂いてしまいました。
国立競技場の話に続きリンクに天使が舞い降りてきた
のですが、そのおかげで小心者のくせに野人は悪魔になって
しまったお話しでした。

爆笑王・ハセガワさん


       これは、僕が前に通っていた大学でのお話しです。
ある日、構内を歩いていると、後ろのほうで誰かが

「あ、ハセガワさんだ!」

と言ったのです。しかし僕には、はせがわという名前の知り合い
は居ませんでした。だからその誰かの友人なのだろうと思ってい
たら、何やらそのハセガワさんがいると思われる方向から大きな
笑い声が聞こえてくるのです。

気になってそちらの方向を見てみました。しかし不思議なことに
その方向には誰もいないのです。しかしみんなそちらの方向を見
爆笑しているのです。

あまりに不思議です。僕には誰も居るようにはみえないのに、み
んなそのハセガワさんの方向をみて爆笑してるのです。
まるで狐につままれたかのようでした。なんなのでしょうか?
全くもって意味不明です。とその時、
僕の目にハセガワさんが飛び込んできました。それは!!


       イメージ図(残念ながらハセガワさんの生写真はありません。)


どこぞの誰かに悪戯されて、まゆ毛を書かれた揚げ句の果てに
おなかに「はせ川」と書かれてしまった野良犬くんでした。

かわいそうなのですが、彼の頼りなさげかつ自信なさげで人のよ
さそうな顔を見ると笑わずにはいられませんでした。

なぜ犬にまゆ毛をかいただけでこんなにも笑えて親しみがもてるのでしょうか?

後に聞いた話によると、構内には他にキムラさんと名乗る犬もいると
のことでした。かわいそうなのですが、彼らはそのお笑い芸人チック
な顔と人間チック?な名前のおかげで、ちょっとした有名人(犬)になり
まさに犬界のアイドルに祭り上げられてかなりかわいがられていました。

災い転じてなんちゃら。人間だけでなく犬も万事塞翁がなんちゃら

愛すべき爆笑王・ハセガワさんのお話でした。めでたしめでたし。

愛すべきサッカーバカの一日


       これは、今をさかのぼること6年ほど前のお話しです。
僕は関東の某大学に通っていました。

ある日、ニュースかなんかであのイタリアの名門サッカー
チームのACミランが来日して、謎にベルディ川崎と試合
をするという情報をゲットしたのです。

しかし、この情報をゲットしたのは試合の前日。まだあの
頃はJリーグも大人気でしたし、相手が超一流チームなの
ですから当然今からではチケットをとるのは無理だろうと
思いました。

 そこで、当日僕は、友人を誘い朝早く家を出て、試合会
場となる国立競技場に行きました。早くに行って、並んで
いる人でチケットを余分に持っている人から売ってもらお
うと考えていたのです。

 さてさて、国立競技場に着きました。

するとどうでしょう。誰も朝早くから並んでいる人はいま
せん。単なる親善試合で、更にアメリカワールドカップ直
前だったのでイタリア代表の選手は一人もいないらしいの
です。そして対戦相手はベルディです。

サッカー狂の僕にとっては世界のACミランが見られる訳
ですから、気合い入りまくっていましたが、冷静になると
なんともしょぼめの企画です。

さて、チケット売り場もまだ開いていませんです。

僕は暇というものをもてあそぶのが大変苦手な生物なので
困ってしまいました。暇で暇でしょうが無いので国立競技
場を一周してみることにしました。

プラプラ歩いていると関係者が入るような入り口がありま
した。そしてその門の前を通った時に、僕と同じようなカ
ッコをした青年が警備員に何か一言声をかけて入っていく
のです。良く聞いてみると

青年A:「バイトのものですが」

といって入って行くのです。
僕達は暇で暇でやることがなかったので、門に近づき試しに

僕:「バイトの者ですが」

と門のところに入る警備員の人に言ってみました。すると

警備員:「ハイどうぞー。お疲れ様です。」

と言って簡単に中に入れてくれたのです。確かに、こんな
早い時間に、バイトを装って侵入するバカは他にはいない
でしょう。

あっさり国立競技場の中に入れてしまいましたが、これか
らが問題です。実際なんのバイトなのかさっぱり分かりま
せん。ましてや事前にバイトの登録をしている訳もなく単
なる不法侵入者くんだりです。

しかも事は勝手にドンドン進んでいき、バイトの親分みた
いな人に

親分:「はいバイト君こっちこっちー」

と先導されて、連れていかれちゃいました。連れていかれ
た先は、国立競技場の中も中。100m走のゴール付近の
トラック上です。ビックリです。そしてバイト君達が結構
人数揃ってきました。

するとさっき通ってきた鉄の扉が閉められて戻れなくなっ
てしまいました。やばいです。

これは、なんと説明したら良いのでしょうか?得意のトイ
レ探していた
ら迷いこんじゃいました。作戦決行!?
しかし、誰がこんな早い時間に国立競技場の中をトイレを
捜し回るでしょうか?あまりに不自然過ぎます。
友人と必死に脱出手段を考えていると、更に状況悪化。

親分:「ハイそれでは点呼取ります。」

と言いバイト君の点呼をとりだしたのです。
しかもまわりを良く見るとバイト君は10人単位ぐらいで
グループになってまとまっていて、2人でまとまっている
のは僕らだけなのです。

その謎が明かされたのは次の親分の一言からでした。

親分:「はい、○○大学サッカー部の方こっちに来て下さ
    い。点呼取りますよー。」


ぎゃー。やばい。やばすぎます。都内の大学のサッカー部にバイ
トの依頼がいったらしく、みんな大学のサッカー部でバイ
トしに来て居るのです。

僕らは何といい分けをすればいよいのでしょうか?
と考えている間にも淡々と点呼ちゃんは進んでいきました。
残る人数も少なくなってきて、いよいよ土下座体勢に入ろ
うかと思ったその時!!

天はサッカー好きのおバカな少年を見捨てませんでした
ミラクルが起きたのです!!

そのミラクルは、閉ざされていた鉄のドアが開き向こうか
天使が入ってきたのです。
その天使とは、高校時代のサッカー部の友人で都内の某大
学のサッカー部に所属している友人でした。

僕は我が目を疑いました。そして彼が友人だと確信すると
彼のほうに時速300kmで歩み寄って行きました。
彼に頼ればなんとかなるかもしれないと思ったのです。
天使は予想もしない僕の出現に驚きを隠せないようでした。
そして更にミラクルなことに、天使の所属するサッカー部
が朝練をしていたために何名か遅れてきてまだ間に合って
いないというのです。そこで僕らはその間に合っていない
人の名前を勝手に借りて彼になりきってしましました。

まさにミラクルの連続です。天使がこのバイトに来ること
もつゆしらず。運よく天使の仲間が遅れてくれることはま
さに予測不可能ノストラダムス?誰それ?状態です。

あぁサッカーの神様って本当にいたのね。

そんなわけで僕は、見事に点呼を乗り切ることができました。
そしてずーずーしくも、昼飯のスタッフ弁当をゲット。

さらにスタッフジャンバーなる天使の衣を着込んでいるの
でどこまで深く深く関係者以外立ち入り禁止区域に侵入で
きちゃって超一流選手を間近で見ることができたのです。

さらには、本来ならお金を払ってみるものを警備員という
インチキ肩書きのもとお金をもらって最前列でサッカーを
観戦することができてしまったのです。



まさに天使の舞い降りた国立競技場での出来事でした。



常識知らずね。


        これは、2年前にサッカー部で夕張に試合をしに行った時のお話しです。
大会だったので、土日と試合が連チャンであったので、金土と泊まることに
なっていました。毎年、試合のときは、このように泊まることになっています。

さて、金曜日。僕たちは車に乗って一路試合開催地の夕張を目指しました。
マネージャーからあらかじめ宿泊先の名前と地図を渡されていたので、車ごと
に適当に行って宿舎で集合ということになりました。

渡された紙には宿の名前が 民宿○う○う別館。と書いてありました。
さて、夕張について地図に書かれてある通りに進んでいくと、何やら細い道に
なってきました。しかし、道は間違いないので道路の左右をよーく見渡し民宿
らしき建物を探しました。しかし発見出来ずにそのまましばらくいくと道が
ジャリ道になり、山道になり、建物が全くなくなりました。

さすがにおかしい。ということになり、来た道を引き返しました。
しかし何処に民宿があったのか全く分かりませんでした。引き返している時に
またよーく目を凝らして建物を一軒一軒見て行くと、衝撃の事実発覚!!

そこには、昔々炭坑夫が一人暮らしをしていただろうと思われる薄汚れた
元独身寮って感じの建物が、日が暮れて辺りが暗くなってきたなかに無気味に
よどみ、もっさりと建っていました。そして、その建物の玄関には
ポスターの裏マジックゆ○ゆ○別館と小汚く書かれた紙が貼ってあったのです。

これには、誰もが驚きを隠せませんでした。これまでの僕の民宿という概念を
軽く風速50mぐらいで吹き飛ばしてくれました。

建物はまるで心霊スポット。看板はポスターの裏にマジック。しかも字が汚い。
なんて感じなので、中身にはかなりの期待が寄せられます。って僕は、普段の
旅行の時ならば、ワクワクネタが出来た!なんて思うのでしょうが、部活の
時はさすがにそんな気にはなれませんでした。たかが学生のサッカーの試合とは
いえ、僕たちにとっては一戦一戦が真剣勝負であり、試合に集中するように
色々な自己抑制をして試合に臨んでいる訳ですから。

 しかしどんなに自分に厳しくしてもこんな宿ではモチベーションが下がって
しまいます。しかし、中に入ってからがもっと凄かったのです。

まず、僕らを出迎えてくれたのは階段に張ってある蜘蛛の巣とそこに囚われの身
となっておきながら蜘蛛が何処かに行ってしまい、放置されてしまった干からびた
ちょうちょでした。良く見ると階段の隅にはソフトボール大の綿ぼこりも。

案内された部屋につくと旅館のくせにドアの鍵がないばかりか、ドアノブもありま
せん。ドアノブがあったと思われる穴に親指と人差し指を入れてグァシッと気合を
入れて掴んで開けなくてはなりません。

そして、部屋に入るとそこは、まるで横浜にあるラーメン博物館のように時代が
タイムスリップしているのです。なにかのテーマパークのようでもあります。

現代日本では味わえないような、匂い湿気を感じさせてくれます。
壁に、カレンダーが張ってありました。しかしおねーチャンがヌードです。さらに
1980なんて書いてあります。17年前(当時)のカレンダーが貼ったままです。
こんなんで本当に客を迎える気があるのでしょうか?

最初はあまりの宿側の対応?の悪さに怒りが込み上げていた僕ですが、あまりの
凄さに怒りを通り越していつの間にか、もっと他におもしろいネタはないかと
ネタ探しに宿の中を探検に出てしまっていました。

すると出るわ出るわ。お宝?が。
部屋には何故か新聞紙が、持ち主が読んだままの状態で放置されていました。色は
黄色く濁って染みたれています。

トップニュースがゴルバチョフとレーガン会談となっていました。

どの様な経緯でこの新聞は読まれたまま放置されたのでしょうか?
引っ越しが終わって一息つきながら新聞を読んでいる時に突然友人に呼ばれて部屋
を出たまま戻らなかった持ち主のものだったのか・・・。しかしゴルビーとレーガン
の会談があった以降誰もこの部屋には立ち入らなかったのでしょうか?

民宿なのに。別館だけど。ポスターの裏にマジックで書いてあるけど。
押し入れを開けるとさらにお宝鑑定団もビックリするようなものが出てきます。

新聞にいたっては昭和49年のものがゴロゴロしてました。蜘蛛の巣がびっしり
貼ってあったり。今夜僕たちが寝るであろう布団はシメシメと湿気タップリでした。
なぞの見たこともないようなボードゲーム電化製品の数々。

窓から外を見ようと思ったら普通北海道では窓が2重なのですが、外側の窓が割れて
いたり内と外の間に例の蜘蛛の巣がしこたま張ってあったりとテンヤワンヤです。
そして、窓の外からは後から着いた部員達の悲鳴にも近い嘆きの声が聞こえてきます。
松田優作もこの民宿ゆう○○別館を見たら↓こう叫んだことでしょう。

           「なんじゃこりゃー!!」



宿を手配したマネージャーは、この宿を目の前にして愕然として口をパクパクさせて
いました。普通宿を決める場合は値段を見て決めるので、彼(男性マネージャー)は
例年通りの値段で宿を手配したのです。しかし例年通りの宿には、ほど遠く目を疑わ
んばかりの光景に彼はなにをしたら良いか分からず、ただこの廃墟を前にして廃人
ごとく立ち尽くしていたのです。

普段なら彼のこのミスチョイスを

「気にするなって。誰でもミスなんてするよ」

と励ますのでしょうが、誰もがこの異次元ワールド魂を吸い取られてしまい、彼に
慰めの言葉をかけることができる人物はいませんでした。

しかし決まってしまったものは仕様がありません。時間も時間ですから夕飯を食べる
ことにしました。しかしこの山奥の別館ではご飯が食べらず、本館で食べなくてはな
らないらしいのです。本館と別館は2kmぐらい離れているので、車が迎えに来る
で別館の前で待っていてくれと宿の人に言われました。そこで部員45人ぐらいが
別館の前で待っていると、向こうで車のライトが光っているのが見え、車が近づいて
きました。しかしここでも驚愕の事態が!

こちとら45人もいるのに宿が用意した車は4人乗りの車一台。しかも運転手がいる
ので実質一回に輸送できるのは3人です。これでピストン輸送すると、宿の人はなん
ためらい疑問もなく言うのです。一回3人で部員が45人なので往復4kmを
15往復するのですから走行距離は60km。軽く一時間はかかることでしょう。

この宿の対応には、ハード(宿の建物)だけでなくソフト(宿の職員)異次元ポケット
の世界の住人
であることを実感させられました。

僕らは、宿の車には乗らずに部員の車で本館まで行き、なんとかご飯に有り付けたの
です。さて食後には、やはりお風呂でしょうか。

という訳で、
おじいさんは山に芝刈りにいく代わりに別館のお風呂にいったとさ。
するとそこにはトテモトテモ小さな湯船があったとさ。
そして入ってみると、なんとも中途半端な深さであったとさ。
座ると頭まで完全に水没し溺れてしまうので、立ってみると胸から上が出てしまう
困ったおじいさんは、中腰で湯船につかるという
おじいさんの人生史上初の行為に及んだとさ。
するとあーらびっくり疲れをとるはずが逆に疲れてしまったのです。
ビックリしたおじいさんは、みんなにこのことを報告しに行ったのでした。
するとみんなは、大笑いして幸せな時間が過ごせました。 めでたし めでたし

ってなんでか日本昔話風になってしまいましたが、兎に角何であんな風に中途半端な
深さなのか分かりません。
次の日の朝、決定的な出来事がおきました。

例の如く朝ご飯を食べに本館にいきました。朝ご飯のメニューはなんと
ご飯。 みそ汁。 コロッケ1個 白い粉をふいている怪しげな納豆。
でした。これから試合をしようとしている僕たちにとってはあまりに貧弱過ぎます。

しかも納豆は白い粉をふいています。これは賞味期限切れのカラータイマーが完全に
赤色を灯しているのと同じ状態です。ウルトラマンなら半分死んでいるのと同じです。

そこで、僕は、食後に宿の人にクレームを付けに行きました。

僕:「あのーすいませんが、僕たちも遊びに来てる訳じゃなくて試合をしに
   きているので、もうちょっと栄養のあるメニューとか出して欲しいんですけど。
   朝飯コロッケ1個って言うのはちょっと・・・。 」


宿:「何いってるの?コロッケはポテトじゃなくてクリームだったでしょ。
   第一値段考えてものを言いなさいよね。一泊5000円でこれ以上何を望むの?
   全く近ごろの学生さんは本当にわがままなんだから。常識知らずね。


僕:「・・・・」

と完全に逆ギレされてしまいました。

考え方が根本的に違うので、もう何を言ってもしかたないと思いました。
コロッケはポテトじゃなくてクリームだったでしょ。ってそういう問題じゃ・・・。

そして、とてもとてもびっくりしたことは、
部屋の中に20年以上前の新聞やレトロなポスターやゲームを放置したままで、
さらに45人を1台の車で輸送しようとした宿の人に

「常識知らずね」



と罵られたことでした。